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2020.09.28これからの雅楽

【雅楽】個人で習うか団体で習うのかどっちがいい?



こんにちは。山口です。

今日のお題は雅楽をやるなら個人で習ってか団体でやるのか、ぶっちゃけどっちがいいの?というお題でおはなししていきたいと思います。

これは非常に賛否両論がでる内容かもしれない。そして、間違いなく山口のポジショントークが入ってしまうこと、ご了承下さい。

まあ、最初に結論からいってしまえれば、山口の答えとしては、

「今後は学生だろうが趣味でやる人だろうが誰でも、個人で習って活動する方がいい」

これが答えです。

え?学生でもですか?

極端な話しですが、僕は先のことを見据えたら、

学生だろうが誰だろうが「個人」でやって「個人」で団体、

すなわちチームを作った方がうまくいきやすいと見て今日はそんな話しをさせて頂きます。

ただし、先にいっておきますが、これは山口の個人的な観点からお話しているので、一概にこれがあっているということではありません。

今後やるのであればこっちの方が大きなストレスなく上達ができる前提でおはなししています。

これは今だから言えることなんですね。

数年前、まだネットが発達していない時代や、コロナウィルスが猛威を振るうもっと前とかであれば、

僕は間違いなく「団体で数年」やることをオススメしていました。

がこのウィルスショックもあり、オンラインなどの普及など今後の

時代の動きを踏まえた上で、

本日はこの個人か団体のメリットデメリットを踏まえながら

 

お話をさせて頂きたいと思います。

 

1, 団体のメリット・デメリット


 

まずここからいきましょう!

 

とはいえ、団体というと民間の団体の中にも、

 

その時に集まってやる個人でやっている団体なども存在します。

 

本日のここでいう団体の定義としては、

 

「入会費・会費・部費などを徴収している団体」

 

と定義してお話をしていきたいと思います。

 

雅楽講座なんかも同じ類に入れてお話をしていきます。

 

まずこういう団体のメリットとしては、

 

ネーミングが現在も健在しているところもあることです。

 

時代が変わったといえど、ネーミングというのはいつになりても有利ですよね?

 

学歴だって、同じ大学出でも、東大出ましたという人と

 

聞いたこともないFランク大学出ましたーでも、

 

同じ大学卒でも全く違う意味になることはみなさまもおわかりでしょう。

 

○○に属しています。というだけで「あー、○○ですねー」てなりますし、

 

話題になりますし、

 

依頼演奏なども年に何件は確実に持っている団体も多かれあったりしますので、

 

そういう点では「団体」というのは非常にすぐれている点が強かったりします。

 

そしてこれは団体によりけりですが、

 

「会費制」だと個人で習うよりかは安く雅楽をすることが可能だったりします。

 

ただ月500円とか1000円の破格な団体はあることはあるのですが、

 

大体の民間の団体は月1万円程度が相場だったりします。

その中で月に2回~4回くらいの稽古を1時間半~2時間受講できるという

 

感じですかね?

 

合奏稽古なども、定期的にやっていたりするので、

 

会に属するだけでそういうことができたりしますね。

 

そういう意味でもコスパも非常によかったりします。

 

もう一つに年に一回以上は演奏会・発表会を開催している団体が多いので、

 

たいていは演奏会に出る、目標を作ることは大きかったりもします。

 

個人ではそこがないところもありますし、

 

何より団体によっては個人では絶対に開催することできないだろうと

 

いうところもあったりするので、

 

そういった意味では人生で踏み入れることができない場所で

 

演奏する機会が手に入るので、素晴らしい名誉になったりするでしょう。

 

後はやはり団体となるとグループレッスンが主流になるので、

 

 

回りと波長が合う人がいると友達を増やすこともできますし、

 

一緒に成長ができるというメリットは大きいかもしれません。

 

それ以外にも、個人でやってたら会えないだろうという人も出てくるでしょうし、

 

団体によっては年に数回宮内庁の先生をお呼びしての講習なんかもやり、

 

本場の雅楽を習うことができたり、

 

飲みの席でおはなしすることだってできたりするかもしれません。

 

また、客演で出演される団体も多いので、

 

宮内庁の先生と共演することだってできることもメリットですね。

 

なかなかない機会を味わうことだってできますね。

 

とここまで聞いていたら「団体いいじゃーん!」ておもうかもしれませんが、

 

ここからデメリットにいってみましょう!

 

一言で言ってしまえば、「しがらみが多い」のが非常に大きいですね。

 

今は団体によりけりですが、「年功序列」「男尊女卑」「世襲制」

こういうものが根付いている団体が強かったりするんですね。

 

実力よりも、入った順とか所属している年数などで

 

左右されている団体も多かったりするので、

 

実力のある若い人とかがなかなか

 

活躍することはできないのが現状だったりします。

 

そして団体によっては未だに女性が舞人をしてはいけないなどの、

 

謎のルールがあることだってありますし、

 

「世襲制」、家の制度で運命がきまっているという

 

理不尽さも残っていたりするのが大きいですね。

 

練習などは来る日と時間が完全に決まっているので、

 

仕事をしている方とかの場合は参加ができず、

 

欠席だとしても会費が返ってくるなども基本的にはないので、

 

こういう点ではおすすめはしづらかったりします。

 

まあ特に、人間関係がかなりややこしい。めんどくさいです。

 

全員が仲よくできるかって言われたら、そんなことできませんよね?

 

講師だって自分が憧れている方が毎回くるわけではない。

 

ガチャできまりますし、

 

同期だって友達同士でいかない限りはガチャ

 

絶対にウマが合わない人もいるなかで

 

練習を共にしないといけないジレンマがあります。

 

そんな人等と飲みの席や練習で媚びないといけませんし、

 

愚痴や説教を大量に聞かされるかもしれません。

 

まあ後は演奏活動も制限されることもあります。

 

会外の雅楽会などでやっている人との交流をするのがない団体もありますし、

 

そういう活動をするなども禁止されているとこだってあります。

 

んで一番大変なのは

 

「団体に属している人等は、まあくせのある人がめっちゃ多いです。」

 

正直僕が見て来た中でも、色々団体の方とお話する人の中でも

雅楽の団体に属している人は大体二極化していて、

 

「いい人すぎる人」「クセがめーっちゃ強い人」

 

この2つに分かれることが多かったりします。

 

この「クセがめーっちゃ強い人」と相手しているともう帰って

 

「ビールのみてー」と思ってしまうくらいです。笑

 

後はイベントとかも出演はしないのにお手伝いや裏方で

 

無償で出ないといけないことも多かったりするので、

 

その辺もかなりややこしかったりしますね・・・

 

そして演奏会もチケット売るノルマも発生したりします・・・

 

ひゃーですよね。

 

場所によっては演奏会の費用を依頼演奏などをとって賄う団体もありますが、

 




どちらにせよ、「時間」という負担を強いられるので、

 

どっちもどっちだったりしますね。

 

そして今回のコロナで起きてしまったこと、

 

それは「集まれない」

 

こういう時に何もできなくなってしまうのが大きな弱点です。

 

「1つの場所に集まって練習をすることができない。」

 

これは団体にとっては今回大きな致命的なことでした。

 

だって集まって管別と合奏しかしていなかったわけですから。

 

今は復活しているとはいえど、

 

ここから元に戻るというのはなかなか難しいもの。

 

今後こういうことはまた起きると考える必要があるので、

 

そういった意味でも団体でやるというのは対策を考えない限りは

 

これからかなり難しくなるでしょう。

 

今年は練習どころか、演奏会まで中止になった団体も多くあったようです。

組織として動く難しさというのは、

 

今回大きく出てしまった1年になるのではないかと思う次第ですね。

 

まあもちろん今のは場所によってよりけりな部分もありますが、

 

ざっとこんな感じですね。

 

いかがでしたでしょうか?

 

じゃあ次は

2, 個人で習うメリット・デメリット


 

ここに触れていきましょう!

 

ここでの一番のめりっとはやはり、

 

「自分とウマが合う人・尊敬している人などに習うことができる」

これが非常に大きかったりしますね。

 

特に雅楽でもなんでもそうですが、

 

演奏者と指導者って全然求められるスキルがちがうので、

 

演奏が上手くても指導が下手という人も多かったりしますが、

 

指導が上手い人に練習をつけてもらうほうが大きかったりするわけですね。

 

それに加え、練習する時間が自分で決めることができることですね。

 

今のご時世、休みは不定期の人もいますし、

 

仕事も夜に終わる人じゃない人だっています。

 

むしろ休みの日に合わせて練習をする環境を作ることも大事でしょう。

 

その中で、好きな時間にお稽古ができるというのは

 

大きなメリットだったりします。

 

そして基本マンツーマンだから、誰かに合わせる必要もなくなりますし、

 

その講師のセンセイがその人の為にしか時間をさかないわけなので、

 

その分だけ上達も早くなります。

 

後はまあ、演奏会・発表会も大体は講師の方で作ることはやっています。

チケットノルマとかや出演料の徴収もなく出演することもできるのは大きかったりしますね。

 

後は人間関係に縛られることはほとんどないでしょう。だって講師の先生以外誰も会いませんから。

 

講師のセンセイと合わないんだったら先生変えたらいいだけですので、

 

そういう意味でも

 

生徒には優しい環境は維持できるのかなと思います。

 

会うとしても講師のセンセイ主催で演奏するときに

 

合奏練習などだけになりますから、

 

普段そこまで一緒にやっているわけではないので、

 

そこまで険悪になることもいつも会うよりかは全然減るでしょう。

 

後は集まらなくてもいいので、

 

今回のコロナショックにおいてもリスクがかなり低かったと言えるでしょう。

 

+オンラインの普及により、

 

講師自体をもうネットで選んでネットで練習できる環境も整ってきました。

 

この間ヤマハのSYNCROOMをつかってオンラインレッスンをやりましたが、

 

もうこれだけで十分すぎるくらい、生でやるのとそんなに変わらないんですよね。


 

これができたらもう講師としても生徒としても、移動せずに雅楽を習うことができる。

 

しかも講師を全国各地、自分の合った人に教えてもらえる環境ができているので、その地域の講師の先生に無理に習う必要だってなくなります。

生徒側からすれば、楽器と譜面だけあれば世界各地にいてようが、

 

ネット環境とPCがあればレッスンができるようになりました。

 

現に山口は、香港の人もオンラインで現在教えていますので、

 

今の時点でそれができていることは証明できていますね。

 

個人ならこれができちゃう時代になりましたので、

 

今後ともオンラインが普及するにつれて、

 

個人でレッスンを習う人は増えていくだろうと僕は見ています。

 

まあ要は団体と比べて「しがらみがない」、これが一番の魅力だったりしますね。

 

いいことばかりあげてきましたが、次はデメリット、いってみましょう!

 

やはり団体に比べて、

 

ネーミングというのは弱くなってしまうのは仕方ありませんね。

 

雅楽は基本的に合奏音楽、

 

これまで民主主義な故から

 

個人でネームを持っている人というのはあって宮内庁の先生しかいないのが現状なので、

とはいえ、その宮内庁の先生方なども、「宮内庁」、もしくは「元宮内庁」というネーミングがあるからこそそこに力があるわけで、

 

一個人としての力を持っている人はいないに等しい状況です。

 

他の方も「○○楽所」や「東京芸術大学卒」「○○大学雅楽部卒」というこういうネーミングがあるから、

 

つまり団体でのネーミングを借りないと一個人として力を持っている人はほとんどいないに等しいんですね。

 

その分、個人名で師事となると、プロフィールを作る際に重要になるのはやはり

「宮内庁式部職楽部」の先生に師事されていることなどが前提になってきます。

 

そういった意味ではデメリットになります。

 

団体の場合は講師で宮内庁の先生を呼んでいることから、

 

大体の方はそこ属して習っていることで「師事」と書くことができます。

 

後はやはり金銭的問題

 

団体に入るよりかはレッスン代が上がってしまうことはあるでしょう。

 

僕のお稽古なども、現状1時間5000円で承っていたりするので、

 

月に2回で10000円という形になるので、

 

料金の割に講師コミットしてもらえる時間が団体より短いのは

逆にネックだったりもするわけです。

 

後は発表会・演奏会に出る規模も団体よりも小さくなることもあげられます。

 

大きい団体ならサントリーホールや国立劇場・文楽劇場やフェスティバルホールを借りてやるところもありますが、

 

個人でやるとなると、地方の小ホールや中ホール程度の大きさのところが多くなるでしょう。

 

まあそこを求めていなければ正直どうってことない話しかも知れませんが・・・

 

雅楽を通じての友達作りをしたいという方には向いていないかもしれませんね。

 

講師のセンセイ以外は合奏練習とかない限り、誰も会いませんから。

 

人間関係に苦しむことがない分、少々ドライな感じになってしまうのがデメリットの1つとしてあげられるでしょう。


3, 結論


 

それを踏まえた上で、山口的結論としては

 

「学生だろうが誰だろうが、個人で習って活動をする時代が到来する」

ですね。

 

学生だろうが?学生でもですか? はい、学生でもです。

 

今後ネーミングバリューで何とかなっている団体は現状、

 

デメリットの部分があまりにも大きく、現状メンバーの高齢化が著しく進んできている割には若手も少ない状況ですので(いたとしても前線にたてる人は少ない)

次世代につなげることができない状況へと陥るのは、

 

これは雅楽の世界の問題というより、企業なんかでも現状そういう状況に陥っていることから、

 

日本社会の問題とリンクしているので仕方ない面がかなり強いです。

 

そしてやはり今回のコロナ過で浮き彫りになってしまったこと、それは

 

「集まってやる活動が、こういう緊急事態に脆弱になってしまう」

 

この側面が、大きく見えてしまいました。

 

もちろん、今もっともオンラインが求められている時代で

 

ライブ配信などをいち早く取り組むことができるのは

 

「団体」になるにしても

 

それを開催する上でのお稽古などは、集まってやることになるので、

抜本的な部分の解決にはならないことが大きいです。

 

また、教育にしても社会にしても「サラリーマン」

構造になっていることから、

このコロナの影響で春はオンライン授業などが大学で行われていますが、

 

YouTube大学と名乗る無料コンテンツよりも講義の質が低いなども明るみに出てしまうことと同じように、

 

(むしろYouTubeのような無料コンテンツでおもしろく学んでいく方が、イヤイヤ学校いくより頭に入ってくるのでは?)

 

雅楽だって、今まではお金を払って団体に入らないと習えなかったのが個人で習うことも前に比べたら容易くなってきた時代になりました。

 

それを見越して、山口創一郎の雅楽ちゃんねるは初心者向けに動画を作ってアップをしております。


 

こうやってYouTubeで無料で学べるようになりましたし、
オンラインでお稽古もつけることができます。

 

5Gの導入や配信系アプリにしても、VRの導入などで合奏だってこれからはオンラインで大人数でできるようになってくるでしょう。

 

演奏会の当日に集まる以外は管別も合奏もオンラインでやりましょう!が言える時代になってくる可能性だってあります。

 

人と直接会わなくてももいい時代に、

 

連日のように大人数が集まる必要性というものが

 

徐々になくなってきているため、今後そういった意味でも団体で活動する方が難しくなる時代に到来するでしょう。

 

そして学生とかでも、今までは部活動などでやることが若い間の一番の雅楽をできる環境下だったんですが、

 

個人的にはもう高校や大学入ってまでやる必要はほぼなくなってくると見ています。

こんなこといったら部活動でやってきた人たちに怒られるかもですが・・・

(僕も一応高校大学で部活動やっていた身です。)

 

だってその為に4年間行くくらいなら、

 

高校卒業してバイトとかして、

空いている時間に誰か1人にオンラインで習いながら練習して、

 

空いている時間に知り合い同士でアポとってSYNCROOMで合奏練習したり、

 

演奏もツテを作って出演する機会を作れば

 

下手したら十分演奏家として活動していくこと

だってできるようになっちゃいます。

 

いやいやバイトって思う人もいるかもですが、

 

今の時代、正社員もバイトも何も変わりませんから。

 

雇用形態が違うだけで同じ時間を切り売りしているだけなので、

下手したら今の雇用制度ならバイトの方が

給料よかったりする企業だって普通にあります。

 

現に山口もホテルで勤務していたときは、僕自身は正社員じゃなかったのに実は正社員の先輩より給料高かったです。笑

正社員は残業費出ないとか俗に言うブラック企業だったので。

+社会保険料が正社員だとこれから更に上がることは明白でしょう。

 

少子高齢化で高齢者は増えているのに、現役世代が減って年金の財源の確保ができなくなるのは見えてきていますからね。

 

そういった点でも正社員になる方がバイトよりもデメリットになる可能性があります。

 

個人じゃなくとも大学の部活動で特別参加という枠で部活に関わることができる制度がある大学もあります。

 

別の大学の学生・社会人でも部活動に参加できる制度があるところもあったりするので、そういうところでできたりもします。

 

しかもそっちの方が学費という借金を背負うよりかは金銭的にみてもかなり効率的でしょう。大学は入学金とか含めて、大体1年間100万以上かかりますからね。

 

大学で何か学ぶことがあるならまだしも、そうじゃないならそっちの方がよかったりするわけですね。

 

何より、人間関係に悩まされずにできる環境を作ることが非常に重要です。

 

心理学者のアドラーも「人間の悩みは全て人間関係」というように、

 

いかに人間関係を良好に物事をしていくことを考えれば、

 

合わない人等がいるところより、

 

自分と合った人等と雅楽をする環境を作ることが重要なわけです。

 

そういった意味でも、山口は今後は「個人」で雅楽を習うことをオススメさせて頂きます。

まとめ


1, ネームバリューがある、会費が安い、演奏会の規模が大きい、トモダチできる
しがらみが多い、人間関係大変、時間を選べない
2, 人間関係で悩まない、上達が早い、時間を決められる、
お金がかかる、友達は作りにくい、ネームバリューが弱い
3, 個人の方がこれからの時代を見た上で伸びる。


といかがでしたでしょうか?

多分、今日のお題は別の読み方もできなくはないですが、

山口はポジショントークを入れなかったとしてもこうなるだろうと思って

こんな話しをさせていただきました。

というかんじで本日はここまで!ご静聴、ありがとうございました。


 








 


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