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2020.11.20ブログ

【雅楽】鳳笙と龍笛の唱歌はなんで歌うときと吹くときで音程がちがうの?




こんにちは。山口です。いつもご視聴いただきありがとうございます。


本日は、鳳笙と龍笛の唱歌はなんで歌うときと音程がちがうのか?


これを解説していきたいと思います。


というのも、山口も一番最初やったのは篳篥だったのですが、


篳篥って歌うときも吹くときも音程通りなんですよね。


まあ盤渉調とかでたまにそうじゃない箇所が出てくることもあるんですが、


大方音程通り歌えれば吹けてしまう。


歌が上手ければ演奏の方も自然と上達するのが早くなる


楽器というのが篳篥でしょう。


しかし、鳳笙と龍笛はどうでしょう?


音程通りじゃないですよね?


龍笛は越殿楽の1行目のトヲロラルイタとか、


2行目のトロラとか、


3行目のトロトとかなぜか音程下げて歌わないといけない。


もういやですよねー。


演奏するときと歌うときで音程がちがうのが勘弁してくれーて思った方もいるのではないでしょうか?


鳳笙に関しては、歌っても全然わからない!という方がほとんどではないでしょうか?


本日はそんな、鳳笙と龍笛の歌うときの音程と吹くときの音程がなぜちがうのか?


これを解説していきたいと思います。


でははじめていきましょう!




1, 結論を言えば「篳篥」に合わせるため」


はい!もう1から結論を言ってしまいましたー。


これでもうおしまい!


てできるんですがもうちょっと深く話していきたいと思います。


「篳篥」に合わせるため


実は鳳笙と龍笛の唱歌というのは、


篳篥の旋律の音程に合わせて歌うように出来上がっているんですね。


例えば鳳笙の1行目のぼういちおつおつ、


この歌い方って大体のところはぼうで壱越の音、


3拍目から平調の音程でとるようにしてるかと思います。


これは「篳篥」がこういう変化をしてきますよというのを覚えるために、


そういう歌い方になっているんですね。


龍笛だって同様です。


トヲロラルイタの「ロ」の部分って、


音程的にはの音、双調の音程になりますが、


篳篥ではこの越殿楽や五常楽では「双調」という音程が出てこないのです。


だから歌うときに「五」の音程で歌うことがしばしば多いんですね。


3行目のトロトもこれは篳篥に合わせているんですね。


笛は下中下という音程、神仙 盤渉 神仙なんですが、


篳篥が盤渉 神仙 盤渉という音程の為、それに合わせて歌うようにできているのです。


これは越殿楽や五常楽だけはなく、


他の調子の曲とかでも共通して「篳篥」に合わせて
作られているんですね。


そういった意味で、唱歌の時と演奏の時に音程が変わる


これってかなりおもしろい現象ですよね。


他の西洋の音楽ではこんな意味のわからない練習はまあやらないでしょう。


基本五線譜をなぞる練習が基本なので、まず歌うという練習法だけでもたまげるのに、


これに音程とちがう音で練習をしないといけないとなると、


なかなか頭がパニック状態になったりするわけです。


とはいえ、団体・講師のセンセイでこの音程の取り方がちがう


もう毎度毎度指摘されるところって、


多分演奏よりも唱歌の音程なのではないでしょうか?


僕もね、これめっちゃ苦手でした・・・


だって吹くときと音程ちがうだけだったらまだしも、


教えている人でここが変わってしまうこともあるので、毎度四苦八苦しちゃうんですね。


僕が大学生の時基準にしていたのは、


元宮内庁で一昨年お亡くなりになった「芝祐靖」先生の龍笛の唱歌と独奏のCDがあるんですが、これを基準に練習をしていましたが、


いざ、宮内庁の先生に習ったりすると、


この歌い方と全然違うなんてこともあったりするんですね。


ある方と一度おはなししたときに、


その方から聞いた話なので事実、ファクトかどうかはわからないのですが、


現在の宮内庁の先生が教えているやり方は、


以前とはどうもちがうようなんですね。


どうも昔は民間用の唱歌の譜面と、


楽部用に分かれていて、民間用を教えていましたが、


これを最近になって楽部用で統一して教えるようになっているのだとか。


これ本当かどうかは多分宮内庁の先生方しかわかりませんが、


そういった経緯で歌い方が色々とごちゃついている感じになっているようです。


いやー、CD化して統一しているかと思いきや、


まだまだかわるかもしれませんね。


じゃあそんな中



2, 音程通りに歌えないと吹けないのか?


ここについておはなししていきたいと思います。


ある団体では、


これをしっかりと歌えるようにならないと正規会員になれない・・・


なんてことだったりするんですね。


要は学校のテスト勉強のように暗記をしないといけない・・・


こういう育成の仕方を未だにやっている団体も多かったりするんですが・・・


本当に重要なことってそこなのでしょうか?


先ほど1でお伝えしたとおり、


この唱歌の音程の違いをつけている一番の理由としては


「篳篥に合わせて作られている」


というところでした。


となれば、一番この唱歌で具現化させたいこと、


イメージさせたいことというのは、


主旋律がどうくるのか?これがポイントになってくるんですね。


完全に正確に唱歌の音程をとることが、


一番の目的かと言われたら、そうじゃないのではないか?


そういう解釈だってできるわけです。


山口個人としては、


唱歌の音程は篳篥以外は別に完璧にとれなくていいというのが個人的な意見です。


これは個人的な意見なので、正解はではないです。


篳篥はまあ、そのまんま音を楽器に具現化しないといけません。


その為唱歌でしっかりと音程をとれる


練習というものをしておくことが今後上達する上で鍵になってきます。


が、鳳笙と龍笛は別です。


龍笛はもちろん、正音をとれる力は身につける必要があるでしょう。それでも、音程やフレーズが篳篥と違うところでの音程というのは、最悪音程が正確にとれなくても、


篳篥の流れがしっかりと頭に入っているのであれば特に問題がなかったりするんですね。


鳳笙も然りです。唱歌を正確に歌うよりも重要なのは、


他の楽器の流れを頭に理解しておくことです。


むしろ鳳笙に関しては最悪音痴な人でもできるので、


必要なことってそっちなんじゃないかと思うんですね。


それよりも簡単なことは、他その楽器の唱歌をやってみたり、


ちょっとだけかじってみることです。


そうすれば他の楽器の気持ちなども理解することができるでしょう。


とはいえ、他の楽器をやるというのは団体によっては


タブーになっていたりしますので、


一概にいいとは言えませんが、


やっているだけで各楽器の大変なところ


こうしてほしいという気持ちをくみ取ることができるようになります。


と、ちょっと脱線してしまいましたが、


要は音程に捉えられすぎず、楽器の流れ、


曲調を理解するところが非常に重要になってきます。


ただ単に唱歌を完璧に歌えるようになるよりも、


そっちを重点的にやっていくほうが、


もちろん団体によっては正規会員になれる確率というのは前者の方が高いでしょう。


しかし、長い目で見て、


個人として通用する能力が身につけれるのは適応能力がある人の方が、


今後は奏者としての可能性を感じることができると僕は思います。


というわけでいかがでしたでしょうか?



本日のまとめにはいりましょう!


鳳笙と龍笛の唱歌の音程がちがう理由は、篳篥に合わせて作られ、団体によって、宮内庁でも異なるフレーズはあるということをおはなししました。


そして、それを完璧に覚えるよりも、篳篥がどうくるのか?そういうポイントを理解する方が重要だということもおはなししました。


要は合奏練習でまずは唱歌で合わせて、合奏をしていくことが基本的能力を構築するいい練習法だということです。


おわかりいただけましたでしょうか?


本日もご視聴いただきありがとうございました。


山口創一郎の雅楽ちゃんねるでは、このように雅楽の初心者向けのお話、


雅楽についてのお話や独奏・唱歌などを取り扱っています。





今後も動画を随時更新していきますので、ちゃんねる登録まだされていない方はぽちっとお願いしたいと思います。


それでは本日はここまで! ご静聴、ありがとうございました。



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