2023.02.27ブログ
お稽古は「雅楽」だけを教える時間ではない

こんにちは。
雅楽演奏家・講師の山口創一郎です。
おかげさまで最近は
毎日何かしら、
「雅楽って面白い!楽しい」を伝える活動に
毎日奮闘しております。笑

とはいえ、僕自身はというと
雅楽を仕事にしているわけですが
実は普段は雅楽の練習はするものの、
そこまで雅楽に没頭している毎日かというと
そうではなかったりします。
(練習は毎日やるようにしていますが・・・)
最近は生徒さんからこんな感じのことを
言われることが多くなってきました。
「雅楽を習いにきたつもりですが、人生まで教わっている気がします。」
「先生は雅楽だけでなく、違う分野でも先生のような方なんですね」
「先生のお稽古は来るだけで楽しい時間を過ごせます」
いいのか悪いのか置いといて・・・w
最近、常々個別お稽古の時に意識していることが
多々あったりします。
それは、
「雅楽を見る・習う・体験する中で何を求めているか??」
を考えることが多かったりします。
もちろん、メインは雅楽を教えること、
楽器の体験をしてもらったり、
演奏家としてよりよい演奏を見ていただくこと、
これは僕のメインの仕事だったりもしますが、
そこよりも重きに置いていることがあったりするんですね。
それが今日のテーマである
お稽古は「雅楽」だけを教える時間ではない
もちろん、習いに来ている皆さんは
基本的には雅楽を習いに来ています。
しかし、やっていってみるとどうやら
そうではない人もチラホラいたりするわけですね。
マーケティングの用語の中で
「顕在ニーズ」「潜在ニーズ」
という言葉があります。
顕在ニーズというのは、
ある意味言葉に表せれて、
表面上求めているもののことを指すのですが、
潜在ニーズというのは
本人も何が欲しいか言葉にはできていなくて、
それが脳裏の中で欲しがってはいるものの、
無自覚・自分でも気づいていないもの
そういったものだったりするわけですが
基本的に雅楽を習いたい!っていうのは、
「顕在ニーズ」に属するものだったりします。
(他には車が欲しいとか、彼女が欲しいとか、ざっくりそんな感じですね)
でも、それは表面上の理由であって、
大体の人は雅楽を習うとかって、
なんとなく、ぼんやり始められる方というのが多かったりします。
僕自身も個人で仕事にして
かれこれ4年目になるところですが、
これまで様々な方が雅楽を習いに来られ、
体験や講演などを合わせれば数千人以上の方に
雅楽という日本の伝統音楽を教えてはいますが、
常々、
「なんで雅楽を知らないといけないのか??」
「雅楽を知って、初めてみて上手くなって、何になるのか??」
「知らなくても割といい人生を過ごせるのではないか??」
ということを考えることもあります。
僕は雅楽を仕事に
それでご飯を食べていくことはしているとはいえど、
やっている人たちにどういった
価値を提供できるか??と言われれば
非常に答えにくいところがあったんですね。
別に演奏できても仕事にできるのは一握りだし、
それで食べていくとなれば
他の仕事した方が普通に考えれば
絶対楽だろうし、
簡単に稼ぐことだってできる。
でもその中で何故雅楽を知ってもらい、
それをやることで何を得られるか??
色んな書物を読み、
様々な分野の講座も受講し、
様々な知見を身につけている中ではあるものの、
雅楽演奏家・講師として
何を渡していくべきなのか??
一つの答えに行きつくわけです。
それは、
「先生」にふさわしい「先生」になること。
昔から非常に自分の中で違和感を感じていたこと。
それは雅楽を教えられるというだけで
年上の方々から「先生」と呼ばれることでした。
20代前半の時点で教える機会があり、
講習会などで「先生」と呼ばれ続け、
今もその影響なのか、
2年前からはとある有名なユーチューバーや
ブロガーなどがいる会社で
お稽古をつける中でも
その方々から「先生」と呼ばれ、
(知識量も間違いなくその方々の方がえげつないw)
とある経営者の方であっても
雅楽を教えたことがあるってだけで
「先生」と呼ばれww
(自分より全然事業うまくいきまくっている人から
呼ばれるのは本当に恐れ多いww)
どこにいっても「先生」と呼ばれ慣れてしまった
環境にいてしまったのですね。
(むしろ先生と呼ばれずにかかわってくれる場所はめーっちゃ新鮮w)
でも、先生って呼ばれるって今思えば大変なことです。
「先に生きる」
その先で生きているなんて言われているわけですから、
それなりの素養をもたないと先生なんて呼ばれないわけです。
その上で、
雅楽だけを教えられても、「先生」とは言えない
先生であるからには、
雅楽のみならず、
生き方であったり、
それ以外の分野を教えることができたり、
相談に乗ることができる自分であり続ける。
それによって本当の「先生」
いわゆる「講師」になるからこそ
年上だろうが、年下だろうが
その人が本当に求めている
「お稽古」をつけることが
できるわけです。
(これが潜在ニーズになるわけですね)
とある大学生の生徒さんは
歴史や文化財などに興味をもっている子であれば
そういった雅楽の歴史を入れて、
それをテーマに楽器のお稽古を進めていき、
とある女性の音楽家の方には
西洋音楽では身に付けることができない
日本的な感覚を教えたり、
その他にも、
お稽古中にお話をたくさんされたいのであれば、
話を聞きながらお稽古を進めていき、
人としての考え方の勉強をしにきたり、
その人が普段何に興味を持ち、
どういった日常を過ごされているのか??
そういった部分もお稽古をつけていく上で
その人に合った雅楽のやり方を
共に「先生」「講師」として作っていくこと。
それを雅楽の楽器や歌・舞などを通して
更に身に付くことができる。
最近、LINEの方にもYouTubeを見て
雅楽を学んでいる方からも
こういったお礼のメールが届いたので
一つ紹介をさせていただきます。
YouTube配信ありがとうございます。
雅楽のやり方は
物凄くわかりやすいのはもちろんでしたが、
生き方についての
道標にもなりました。
自分の仕事に置き換えてみました。
自分の為に〇〇をするのではなく、
人のために行っていくこと。
自分の出来る事をこれから
必要とする人に伝えていくこと。
でも専門的な事は深く学んでいかないと人には伝えられないこと。
わかりやすく説明できるのも、
自分が深く理解していること。
山口さんの動画をみてスランプから抜けたようでした。
人生の道標ありがとうございました。
楽しくて笑いながら龍笛学んで行きます。
でも上手くなりたいからやる時はしっかりやります。
毎日の生活で何か
やる事があるのは
幸せな事だと思いました。発見です。

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このように、雅楽を学ぶことで
「生き方」を学ぶことができるんですね。
それによって上達する中で見えてくることもある。
そこに本質的な「幸福」であったり、
「生きる価値」というものが見えてくる。
「雅楽を学ぶからこそ人生を明るくすることができる。」
そういったお稽古や体験・講演を
今後も展開できたらなーと思うこの頃です。
本日はここまで!
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